ナンパ男との恋 社会人編
「はよっス。
今日は 珍しく 
ゆっくりだね?」

院内に入ると
すぐに 去川さんの姿が
目の前に現れた。

「おはようございます。
すいません、ちょっと
遅くなっちゃいました・・」


「遅いって まだ就業時間前だから
30分くらいは遅くてもいいんだけどね。
鍵は 俺も正樹も持ってるしさ」


そう言ってもらえたものの・・・


やっぱり、少し遅くなっただけで
カルテの準備や予約数の確認とか
全然間に合わず
患者さんが続々と来始め
焦る現実を前にすると

就業時間開始ギリギリで来るわけにもいかない。



ようやく、お昼休みになり
正樹くんが 少し真剣な様子で


「春菜ちゃん、ごはん食べたら
ちょっといい?
暇できたら 電話して」


「あ、はい」


ごはんを食べながら
何かあったんだろうか・・・
まさか 輝樹が心配してたように
正樹くん 誰かに
迫られてたり・・・・


そんな心配をしながら
ごはんも 喉を通らず
半分くらい食べたところで

正樹くんに電話をした。
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