狼先輩。
それから、その子がみんなにもケーキを渡していた。
大神先輩は、ファンクラブのたくさんの女の子達に囲まれて、プレゼントをもらっている。
……なんだか、モヤモヤする。
なんでだろう。
はぁ、とため息をひとつ。
こんなんじゃ、渡せないじゃん……。
私は、手に持っている綺麗にラッピングされた袋を持つ手にぎゅっと力を込めた。
……なんか、先輩の方、見たくない。
俯いていると、
「渡辺さん」
誰かが声をかけてきて、顔を上げた。