狼先輩。

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試合当日。


試合会場であるグラウンドの隅。


大神先輩と2人きり。



ドキドキドキドキドキ……。


わわ、なんだか試合、すごく緊張するっ……。



「ことりちゃん、緊張してるみたいだね」


「は、はぃ……」


「ははっ、俺より緊張してどうするの」


「……先輩は緊張しないんですか?」


「してるよ」



……すごく余裕そうに見えますけど。


一旦口を閉じた先輩は、再び口を開いた。



「……でも、それ以上に、ワクワクしてる」



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