狼先輩。


「……先輩、私まだ返事してないですけど」




ちょっとむくれて言ってみれば、大神先輩は首を傾げた。



「でも、返事は決まってるでしょ?」


「……もし、私がダメって言ったらどうするんですか」


「んー…それは俺が拒否する」



ちゅ、と今度は額に唇を落とされる。



……それって、結局は私には拒否権ないってことじゃないですか。



「先輩、ここ外ですけど」


「それが?」


「それが?じゃないですよっ!!」


「大丈夫だよ、誰も見てないし」



いやいやいやっ!!


わかんないじゃないですかっ!!

誰か来ちゃうかもだしっ……!!

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