狼先輩。


「…………」


「…………」




沈黙。


この沈黙……なんか気まずい。



何か話題を……。




うーん、と頭の中で話題を探していると、


「ことりちゃん、これ頼んでいい?」


はい、とサッカーボールのたくさん入ったかごを渡された。



大神、先輩……。


すごーく爽やかに笑っているようだけど、なんだか怖い。



「は、はい……」


「ん、ありがと。じゃ、行こうか」



と言って歩き出す先輩の手にはたくさんの荷物がある。



「西村くん、ごめんね」



私は西村くんに軽く頭を下げてから、先輩の後をついていった。





……そんな私の姿を西村くんが見つめていたとは知らずに。


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