ギルディラヴ～社長と誓う偽りの愛～

副社長は京平さんに彼の身柄を引き取るように頼んだ。



私たち3人で横浜でも有名な御曹司と令嬢が通うセレブの学校・明和学園高等部に社用車を走らせる。



｢…すげぇなぁ…さすがはセレブだ…」



美術の時間に隣に座っている男子生徒とトラブルになってらしく殴り合いなったとか。



紫桜君はたまたま作業台に置かれた彫刻刀で右手を怪我したと言うのに…手当てをさせず保健医の先生も困惑していた。




｢…おい…大丈夫か？紫桜」



｢…ああ」
京平さんの問いを素っ気無くあしらう。

黒髪に紫紺の瞳の美形の少年が紫桜君だった。



でも、右手に巻きつけた淡いブルーの花柄のハンカチは血に染まっていた。