ギルディラヴ~社長と誓う偽りの愛~
京平さんの社長命令で、秘書としての業務の一環で引き受けた結婚話のままでよかったのに。


私たちに中に流れる龍の血が京平さんに死を齎した。


「十和子…俺は白波京平として生きていく」

「諒平…さん」

「それが京平…兄貴への弔いだ。
本来、『グローバルエンタープライズ』は兄貴が継ぐべき会社だ。だから…俺たちの両親を殺した叔父夫妻は追い出す!!」

「私も微力ながら力を貸すわ。諒平さん」


「・・・十和子お前の力は借りない。お前との婚約は解消だ。会社は退職して、実家に帰れっ」

「諒平さん!?」


「俺と一緒になれば…また…『黒龍』が俺たちを始末しにやって来る…それに俺は兄貴の存在を差し置いて、お前とは一緒になれない」


「・・・」


「ゴメン…十和子…お前を散々振り回しておいて・・・」


「・・・諒平さんの言う通りよ…」

京平さんの事を考えれば、私たちは一緒に居るべきじゃない。

離れた方がいい。


互いの罪は自身で償っていかなきゃ・・・

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