ギルディラヴ~社長と誓う偽りの愛~
「今…兄貴の事を思い出しただろ?」

「え、あ・・・」

諒平さんは私の心を見通していた。

「貴方、エスパーですか?」

「いや、勘だよ勘…俺の勘当たっていたか?」

「はい」

「そうか…」

「こうして兄貴が椅子に座り、仕事をしていた…それが十和子にとっての日常だった。俺自身は色々と想像して、兄貴を毎日演じている。兄貴なら、会議で社長として、どういった発言をするだろうか…俺はいつも兄貴の事を考えている」

「諒平さん・・・」

「こら、十和子…その名前は禁句だぞ」

彼は切れ長の瞳に鋭い光を宿し、私を詰る。

「申し訳ありません…社長」

私は急いで謝った。



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