しーくれっとらぶ
『龍…君……?』




落ち着いてきたあたしは龍君の腕の中で状況を掴めずにいた。




「落ち着いた?」


龍君はあたしを抱き締めてまま聞いた。


コク━…


あたしは黙って頷いた。





だけど龍君はあたしを離そうとしない。




『龍君…?』







「唯ちゃん━…、俺じゃ力になれへん…?」





『え…?』






龍君の突然の言葉にあたしは何を言えばいいのかわからなくて戸惑った。






「俺じゃ、唯ちゃんを
支えること出来ひんの…?」





龍君はそう言ってあたしの体を離す。


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