シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
うちの学校では、ケータイ禁止という校則はない。
授業中さえ使わなければ、何も咎められないんだけど……。
鞄の中からバイブに設定してあったケータイを取り出す。
待受画面の端に、紙飛行機を模したメールのマークを見つけた。
「???」
昼間は友達とは学校で話せばいい。
だからメールなんてあまり来ないんだけど……
それを開くと、メールは2通来ていた。
一つ目は……長島くん。
『昨日はごめん。
知人から君に会えなかったと聞きました。
謝りたいので、時間をください』
二つ目は……
『ホケミパン持ってきたけど食べる?』
「……ぷっ」
「どうしたの?」
「ううん……」
確かに、食べてみたいって言ったけど。
本当に、持ってきてくれたんだ。
自然と、笑いが口の端からこぼれる。
あのイケメンが、どんな顔で炊飯器から自作のパンを学校に持ってきたんだろう。
想像すると、ますます頬がゆるんでしまった。
「……誰から?」
涼介が、きいた。