シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
「ぶははははは!!」
恵が大爆笑する。
涼介はぷるぷる震えたまま、反論した。
「お前なあ……絶対結婚できねーぞ」
「別にしたくない。
ママも離婚してるし、結婚に夢なんかないもん。
仕事で成功できれば、それでいいもん」
「今のままじゃ彼氏もできね……うぐっ」
「あんたが言うな!」
誰なのよ、ちょっと前にあたしに告ったのは!
未だに彼氏もいないのは、
オーディション落ちて心が折れたのか、何も言ってくれないあんたのせいでしょ!
でも……
あたし、今涼介に告られたら、どうするんだろう?
ふと脳裏を過ぎるのは、
勝手に唇を奪ったあの人の、茶色がかった瞳。
……違うもん。
あんなことがあったから、意識しちゃうだけだもん。
別に、好きとかそういうんじゃ……
「あーひなた、また妄想の彼方にいっちゃった」
「おーい、足どけてくれよー」
「あ、ごめん」
踏んづけていた涼介から足をどかすと、
鞄の中で何かがうなった。