シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】


舞台は、カオスと化した。


誰もが、何が起こったのか理解できずに、叫んで講堂の隅まで逃げた。


あれだけ取り巻きがいた実里は、一人で舞台の上に転がされている。


長島くんと、一緒に……白目をむいて。



「け、警察!」



涼介は震えるあたしを片腕で抱き、ポケットを探る。


しかしケータイはロッカーの中。


そんなこともわからないほど、彼も混乱していた。



「ま、さか…………」



あの、人が。



やった…………?



恐怖に震える講堂に、更なる衝撃が駆け抜ける。


突然、全ての照明がつき、明るい光がぶんぶんと飛び回った。


と同時に、スピーカーからは『オペラ座の怪人』のテーマ曲が流れる。


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