夢花火

真実





そして、私は今、京の街を歩いていた。



久し振りに日和に会いに向かう。




いつものように、朔屋の中に入った。




「あ、千春久し振り!」



笑顔の日和がこっちに駆け寄って来た。



「あぁ、久し振り。団子二本よろしく」



ふと、店の中を見回すと、そこには珍しい人が座っていた。



「…山南?」




山南がそこにいたのだ。


隣には、山南と楽しそうに話している女の人がいる。


山南は、私の姿を見ると微笑んだ。




「千春さんもよく、ここに来るんですか?」



「あぁ。山南、その人は?」




< 148 / 345 >

この作品をシェア

pagetop