夢花火
日和と一緒に、猫について行く。
猫は森の中に入り、足を止めた。
そして、私達の方を見る。
「…私の名前は、レンと言います」
一瞬、耳を疑った。
日和も目を見開いている。
「二人に、お伝えしなければならない事があります」
…聞き間違えではなかった。
私は冷静を取り戻し、猫に声をかける。
「言いたい事とは何だ」
「まず始めに、二人をこの時代に連れてきたのは、私です」
やっぱり、この猫が関係していたんだ…。