夢花火




「後は顔だ。ほら」

私は、石と木の枝を土方に渡した。

それを、雪だるまに付けていく。

「出来た」

土方は、小さく息をついた。

私が作ったやつも並べてみる。

「何か、土方みたい」

土方の作った雪だるまを見て、素直に笑う。

何とも不機嫌な顔をした雪だるまだった。

「まぁ、俺にしては上出来だろう」

そう言って、土方は得意気に微笑んだ。

久し振りに土方の笑顔を見る事が出来た。





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