【珍獣使い】の憂鬱
彼女は俺に女の子の服を着せ、髪を伸ばさせ、与えられるおもちゃは縫いぐるみやおままごとセットで、男の子らしい遊びは何一つさせてもらえませんでした。


その頃の俺はまだ子供でしたから、それが異常だってことがわかってなかったんです。

自分が男だということもわかっていませんでした。

というより、まだ男と女の違いなんてわかるはずのない年齢でしたから、彼女が俺に与えてくれるものが普通だと思っていました。


当然、俺は幼稚園にも通わせてもらえませんでした。

俺は可愛かったですから、また同じようなことがあっては困ると、彼女は俺を家に閉じ込めていたんです。

6年もの間ね。

だから俺の世界は家だけで、接する人間は両親だけでした。
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