星の輝く夜空の下で
序章
幼少期
「夏芽、急いで。卒園式遅刻しちゃう」
「はーい」
6歳、卒園式
寝坊したから遅刻しそうだった
「夏芽、車の鍵開けといて」
「はーい」
お母さんは夏芽に車のキーを渡した
夏芽は身支度がすんで
お母さんに言われた通りに車を開けに行った
お母さんはまだ化粧が終わってない
「ギン、きょうは そつえんしきなんだ。おかあさんもなつめもねぼーしちゃった。まにあうかなー?」
ギンは犬の名前だ
捨て犬を夏芽が拾ってきた
銀色の首輪をしていたので
ギンと名付けられた
ギンは夏芽に飛びついて
夏芽の顔をペロペロ舐め始めた
「ギンくすぐったいよ~」
お母さんが身支度を終えてやって来た
「夏芽乗って」
じゃあね。と言ってギンから離れると
ギンは途端に吠えた
「うるさい!!」
お母さんはギンに怒って車に乗った
発車する
きっとギンは車で行くのはダメだって吠えていたのかもしれない