星の輝く夜空の下で
「辻本くん!!」
夏芽は走って辻本を追っかけてきて
教室の前の廊下にたどり着いた
辻本が振り返る
短髪で爽やかなスポーツマン系の男だ
「どうしたの?」
「お願いします」
「え?」
「お付き合い…お願いします」
辻本は顔を赤らめて驚く
近くにいた人達はこれからカップルが誕生しそうだと集まってきた
「友達からでいいよ。俺のこと何も知らないでしょ?」
「名前知ってる」
「いや、さっき教えたばっかりだし…」
「…名前以外も知りたいってなんとなく思ったから」
辻本の顔は驚いた顔から優しく微笑む顔になった
「俺も浅岡さんのこと知りたい。よろしくお願いします」
辻本はそっと右手を差し出した
「お願いします」
夏芽も右手を差し出し辻本と握手をした
野次馬が盛り上がる
「夏芽に彼氏が出来たか~。あたしも彼氏作ろうかな~」
教室のドアから春実と星夜が覗いていた
「なんだよ、あれ」
「星夜くんヤキモチ?」
「ちげーよ!!俺の話聞いてくれねぇからムカついてんだよ」
「ふーん」
春実はニヤニヤしていた