†すべてはこの夜に


私が通う聖心女学院はその名の通り女子校で、偏差値はそれ程高くないものの由緒正しく規律も厳しい、良家のお嬢様が多く通うような学校だった。


教師も年配のベテランが多く、そんななかでまだ年の若い独身の芝崎は一種のアイドルに祭り上げられているみたい。


芝崎本人もきっとそれを意識していて、過剰なまでに気さくで話のわかる良い教師を演じているように見えるのは、私がひねくれているせいだろう。




「進路のことだけど、本当に進学する気はないのか?」


やっぱり。

柴崎に呼び止められたときからなんとなく予想していた話題を切り出された。

昨日提出した進路調査を見てのことだろう。

必ず何か言われるに違いないと思っていたけど、こんなに早くリアクションがあるとは---


「はい。就職を希望します」


私は無愛想にならないよう気遣いながらもキッパリ断言する。




聖心女学院にはエレベーター式に進学できる大学があり、大半の生徒が内部進学という形を取る。

聖心女学院卒業、と言うのは将来においてブランド的な価値があるらしい。


けれど、私は高等科を卒業したら就職したいと思っていた。



---自立する

その意思表示のために。



たとえ一生鳥籠に囚わる身であったとしても…



< 8 / 8 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:10

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
十年越しの恋 どうしたらあなたは振り向いてくれるの? ††††††††† 誘惑する17才 純情JK × 誘惑される29才 スーツの似合う男 ††††††††† 子ども扱いはもうイヤなの あなたのそばで大人になりたい・・・ 不器用でじれったい、甘々な恋 †年の差恋愛† 【全年齢対象・野いちごにも公開しています。 不定期に更新します】
表紙を見る 表紙を閉じる
彼が上手なのはピアノを弾くことだけじゃない… ††††††††† 生徒♂ × 先生♀ ††††††††† TABOO企画の番外編ということでテーマはありません。 【メルマガ読者様限定】での公開となります。 パスはメルマガでお知らせしています。 ††††††††† TABOO ~秘密の恋~ 企画SS 各テーマに投稿しています
TABOO†交わる境界線~秘密の恋

総文字数/1,210

恋愛(純愛)5ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「自分が何してるかわかってる?」 「今だけでいいから… 俺だけのものになってくれ」 ††††††††† 彼氏のいる女 × 十年来の男友達 ††††††††† テーマ† 「彼氏がいるのに男友達と…」 ††††††††† TABOO ~秘密の恋~ 企画SS 他のテーマにも投稿しています

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop