禍津姫戦記
姫夜は目眩をこらえるように眼を閉じた。
カツラギの一族はカツラギ山のすそので、大きな力を持ちつつある豪族の名だった。が、むろん姫夜は知らぬ。
「――目指す敵の名は?」
「キビの王、イズモの王、そしていずれはその先にいるヒュウガのモモソヒメだ。今はまだ直接攻め込んできてはおらぬが、あまたの西の王を次々と平らげ、女王として名乗りをあげたと聞く」
姫夜は愕然とした。
モモソヒメはすでにヒュウガの女王と目されているのだ。
カツラギの一族はカツラギ山のすそので、大きな力を持ちつつある豪族の名だった。が、むろん姫夜は知らぬ。
「――目指す敵の名は?」
「キビの王、イズモの王、そしていずれはその先にいるヒュウガのモモソヒメだ。今はまだ直接攻め込んできてはおらぬが、あまたの西の王を次々と平らげ、女王として名乗りをあげたと聞く」
姫夜は愕然とした。
モモソヒメはすでにヒュウガの女王と目されているのだ。