禍津姫戦記
姫夜はわずかに身を引いた。なにかを、忘れてはいまいか。姫夜は必死にそれを思い出そうとした。
「でも――兄上はどうなるのです? 兄上をおいてはいけませぬ」
「兄?」
白香姫のほっそりした眉がつりあがった。
姫夜はいった。
「兄上もきっと神門から逃れたはず。今頃はわたしを探しておられましょう」
「でも――兄上はどうなるのです? 兄上をおいてはいけませぬ」
「兄?」
白香姫のほっそりした眉がつりあがった。
姫夜はいった。
「兄上もきっと神門から逃れたはず。今頃はわたしを探しておられましょう」