禍津姫戦記
 ハバキに云われて、となりに座ったものの、姫夜の心のうちには先刻の山のカミの使いがもたらした警告が黒雲のように重くのしかかっていた。
 姫夜はうすものを被ってうつむき、ただ静かに耳を傾けているふりをしていた。

(わざわいは近くにひそむ。裏切りに気をつけよ)

 姫夜の胸はしだいに、ふさがっていくようだった。
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