禍津姫戦記
 意識の戻った姫夜はおのれのはだけた胸元をみつめ、ハバキの手にある剣を見た。

「もう移ったのだな」

「――ああ」

 ハバキは探るようにじっと姫夜をみつめた。たしかに剣は輝いているが、本当に蛇神は移ったのだろうか。
 姫夜はその視線に気づいて、じっとハバキをみつめかえした。
< 604 / 647 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop