溺愛MOON
いよ。

胸が、とても、痛い。


私は息を吸い込む。

そんな覚悟したくないけれど、しなきゃいけない。


終わりの言葉を、私は聞かなきゃいけない。


「かぐや……、もう帰るんでしょ……?」


問いかけた声は自分でも驚くほど震えていた。


「うん」


それでも、かぐやはいつものかぐやだった。


「……そう」


止まっていた涙がまた零れる。

布団の中でお互い向き合って、かぐやが私の目から鼻の付け根へと伝う涙を指で拭った。


「香月も来る……?」


かぐやの言葉に私は息を飲んだ。
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