放課後センチメンタル
バタンと音をたてて閉まったドアが、僕と彼女を隔てる壁に見える。
もちろん、貸したCDを返すために接点はあるはずだけどーーこれで彼女とは終わりだと思った。
……始まっていたのかどうかも疑問ではあるけれど。
彼女のことになると、それで良いかと簡単に納得するいつもの自分ではいられない。
急いで家を出た。
帰ってきた道とは反対の方向に、勘で走るとすぐに彼女は見つかった。
「椿さん!」
「……右京君?」
足を止めて振り返った彼女のそばに立つ。
どうしたの?と不思議そうに彼女は僕を見上げていた。
「……送るよ。暗くなってきたし」