Forever with you
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この時、気付かなかったんだ。
すぐ後ろに、梨乃がいたことを。



「俺、好きな人が居るんだ。そいつとはもう別れちゃったけど、俺の気持ちは変わらない。だから、里依紗の気持ちには答えられない」


正直に、自分の気持ちを言った。

この時、すぐ後ろにいた梨乃が驚いていることを知らないで。



「…あっそ。本当にそれでいい訳?」

「は?何がだよ」

「本当にそれでいいの?って聞いてるの」

「…あぁ」

「そっか。じゃあね」


里依紗は案外あっさり、教室に入っていった。

俺も、自分の教室に戻っていった。




「…大告白だねぇ、梨乃」

「…知らなかった。翔太が今も私のことを想ってくれてるなんて...」

「梨乃が正直に言えば、小説なら受け止めてくれるよ。きっと、ね」

「…私のせいで、迷惑なんかかけられない。翔太を傷つけるのは嫌だよ...」

「…泣かないで。これは自分で決めたことなんでしょ…」


2人がこんな会話をしてる事を、この時の俺は知らなかったんだ。




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