Level 36.

 ―――。


 一体何を勘違いしたのか。
 てっきり話があると言われたつもりで
 午後からずっと考えていた悠希は
 何だか緊張して悩んだのが損した気分だと思った。



「なんだお前、その顔だと怒られるとでも思ってたのか」

「だって! お昼に声を掛けられた時、
 すっごい怖い顔してたじゃないですか…」



 いじわるそうに笑っているから
 勘違いしたのは柴田の所為だと、少し抗議口調で言ってみる。



「悪かったな。 怖い顔で」



 ちょっとムスッとした表情をしていると
 まるっきり子どもだ。


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