GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
「ここはどこだろう?」



私は車に撥ねられて、意識を飛ばした。



白一色の世界。



「!?」



首を少し横に傾けると、見知らぬ男性が俯き、座ったまま眠り込んでいた。



少し茶色かかった髪。


緩やかな上向きカーブの長い睫毛。


鼻梁も高く、顔全体が恐ろしいくらい整っていた。



「…気がついたようだね」



「!!?」



白衣を着た男性が私の元にやって来た。



「目を覚ませ…尭耶」



「!?」


今でお目にかかったコトのない絶世の美青年が覚ました。


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