GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
「…俺の意思じゃない…社長である親父の意思です」



「…でも、その父親の意思を実行しているのは貴方だ」



「…この爆発物には…人の気配ではない気配を感じる…」



「人ではない気配?面白いコトを言う刑事さんだ」



俺は皇刑事の言葉に苦笑した。



「…普通の人間の貴方には分からないと思うけど…この世界には不思議なコトが実際に起こるんですよ」



自分は前世、花魁だと言う女を妻にしようとしている俺。



「…常識では考えられない…出来事もありますよね」



「…実感…こもっていますね」



「…不思議に思うコトが最近、あったもんで」




「へぇ~っ」
皇刑事の眼鏡の奥の瞳が興味で輝く。
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