GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
「17年前…隣にいる妻が不貞を働いて生まれた子供だ。世間体と親戚の目を気にして…俺は自分の子供として育てた…」



お父さんが私に無関心な理由が分かった。



「こんな事になるなら、あの時…中絶しとけばよかった」



「貴方だってあの時…他の女と…」



「お互い様だと言うコトだ」



尭耶さんが二人の言い争いに水を差し、立ち上がった。




「…栞との結婚には二言はないようですね。俺が責任を持って、栞の面倒を見ます…行くぞ!栞」



尭耶さんは終始、二人に吐き捨てた口調で言い放ち、邸宅を出た。


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