GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
靖さんが車寄せに駐車していた車から出てきた。



「話は終わりました?」



「終わった…栞には二度とこの家を敷居を跨がせない」



靖さんが後部座席の扉を開け、二人で乗り込んでいく。



「…一分一秒でも長く居たくない…急げ。靖」



「は、はい」




尭耶さんは苛々していた。

私に対しての同情のキモチだけではない。私情が強く入っている。



< 98 / 264 >

この作品をシェア

pagetop