横で眠る「あなた」【未完】
第107章
理先輩は、大学でも自治会をやっていた。

その自治会の総会後に、私と中学の同級生が私の卒業した高校の同窓生だと言う明という男の子と理先輩とで、明の誕生日祝いに行く事になっていた。

この頃の私と理先輩は、クッキー事件以来比較的和やかなムードになっていた。

坂田さんとも、決して悪くもなかったので、このまま何となくいければと思っていた。


総会が終わり、理先輩が、明と私の元に来た。
そして、帰ろうとした時に、百合子に「どこか行くの?」と声をかけられた。

私は「明の誕生日を祝いに行くんだけど、百合子も来る?」と聞いた。
この誘いが、実はしてはいけない誘いだった事を知ったのは、次の日の事。

百合子は「行く。」と答えた。
そして、私と明と百合子と理先輩の4人で、理先輩の車で向かった。

車に乗る時に、理先輩は私を助手席に座らそうとしたけれど、百合子が助手席に座りたがった。
正直いって、私は車の席に拘りはないので、百合子に譲った。

私は小柄なので、出入りを考えると運転席側の後ろに座るのが、妥当な選択に思えたので、そこに座り、百合子の後ろが明となった。

理先輩が、「きみは、最近見た映画は何?」と会話を始めた。
私に対して言ってるんだろうと思ったけど、<きみ>ってだけじゃ、誰でも答える可能性ある呼びかけだと思った。

案の定、助手席の百合子が答えようとした。
すると、「ごめん。百合子じゃない。」と理先輩は言った。

明は、わかっているらしく私の肘をつついた。
私は、やたらマイナーな映画名を言った。

百合子は「そんなマイナーな映画が面白いって、恵理子さんて変わってるよね。」と言った。
明も理先輩も、意外にも知っていて、「観るとはまるよね。」と言った。

それで、マイナーだけど、面白い映画話で盛り上がってしまい、百合子がついてこれなくなってしまっていた。

あわてて、百合子もついてこれる話題に戻したけれど、百合子はしばらく拗ねていた。



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