牙龍−元姫−
FC入りを即座に断ったためか、眼鏡が身を乗りだしてくる。
近い!近い!つか顔こえーよ!
あまりにも必死すぎる眼鏡に少し怯える自分が情けない。
怯えると言うよりも、引き気味と言う方があっているけど。
「入ったら響子ちゃんの情報を交換出来るんだぞ!?いまならプレミア写真も付いてくる!」
「ストーカーか」
「健全なFCだと言っているだろう!」
尚もFCの魅力を語る眼鏡。
利益・不利益・定期的に開催される会議内容・野々宮さんの素晴らしさ・FC会長の偉大さ。
再度入らないか聞いてくる眼鏡。――――徐々にただのアイドルのFCに感じてきた。
同じ学校の生徒のFCに入るとなると流石に抵抗がある。
しかし相手はあの野々宮さん。きっと一般ファンも多い。コイツらの他にも独自に結成されたFCは健在するだろう。
――‥ちょっと揺れてきた俺。
FC入りを本気で検討し始めた。
そして悩みながら野々宮さんの魅力を語る眼鏡に耳を傾ける。
「僕は響子ちゃんの生足が一番好きなんだ」
揺れた俺がバカだった。
結局はただの変態集団か!
呆れる俺を尻目に眼鏡は尚も言う。
『マシュマロのような肌がいい』『触れてみたい』だの、妄想を膨らませる。こんなやつが俺の隣に座っているなんて…。
FCに入って同類にされるのは嫌だから距離を置こうと決めた――――――――その瞬間。
「テメエら!分かったかァ!?」
「「「はい!」」」
教卓の前に立つ牙龍の加賀谷さんと同じく牙龍に入っているC組の奴等が叫んだ。