獣は禁断の果実を蝕むのか。

「あ…あの…」


何て答えたらいいの?


襲われた?


でも、誘ったのは私って言われればそれまでだし。


戸惑う私に


「何人がアナタの毒牙にかかったと思っているの!!次々に食べては捨て、だから秘書が居つかないのでしょ?こちらも業務が進まず困ります!!」


室長の一喝に、専務は何も答えなかった。


きっと、図星なのかな?


普段からあまり表情も言葉数もない人だから。


当たっているのかも分からないけど。


今はそんなことより、助かったことの方が嬉しくて。


スッと室長の後ろに隠れるように立った。

< 55 / 387 >

この作品をシェア

pagetop