獣は禁断の果実を蝕むのか。
「室長がどのようなご用件で?」
何事もなかったように、平然と答える専務。
た…助かった。
どこか安心しちゃって。
崩れ落ちそうな足元。
グッと力を入れて、立ち上がっているのが精一杯。
「小松の帰りが遅いから、藤衛専務に襲われているんじゃないかと思って。」
フッと鼻で笑いながら。
専務をにらんだ。
「失礼な。」
クスッと専務が笑った。
「じゃあ、何をしていたのかしら?」
チラリと私を見た。