叶ってほしい


けいドロはいつも盛り上がる。



私も楽しんで
隠れたり
助けたり
逃げたりしている。


昼休みは早いものであっとゆうまに終わった。



萌恵達と楽しかったねーなんて話ながら靴箱に向かってたら


「ゆあー!!」

というかわいらしい声が聞こえた。


振り向かなくてもわかる。

この声は


「元木ー!!」


私の担当のクラス、1年3組の元木優太。



私は小さい子好きでよくクラスに行っていたため、全体的に仲が良かった。


そのなかで最も仲がいいのは目の前にいる元木だ。



「見てー」


元木は何かを持っているグーの手をパーに開き手のひらに何かのせている。


私は目がいいため、その‘何か’が一瞬でわかった。



私はキャーーーーー!!と悲鳴をあげ元木から逃げた。



元木が持っていたものは



ダンゴ虫。




2年生のとき掃除時間草むしりをしていたら2、3匹くっついたダンゴ虫がたくさんいた。



それから私は虫が大の苦手で特に一番ダンゴ虫が嫌いだった。



元木は楽しそうに追いかけてきた。



さっきまでけいドロで散々走ったと言うのに全速力で走った。


いや、逃げた。



私が逃げた先には靴箱のせいで狭くなった通り道。


そこには溝があったけどお構い無しにそこを通った。



ガクン
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