結婚できるの?
陽太は怯えるような表情で、千香の返事を待っている。


「……そのことは、陽太と二人だけで話したいの」


千香が慎重に答え、陽太は少しホッとした顔で深く息を吐いた。


「そう。じゃあ私は帰る」


残されたままのチーズケーキを虚ろな目で見つめながら、亜里沙は投げやりに言った。

立ち上がりかけた亜里沙を、陽太が引き止める。


「待って! まだ話は終わってないよ」

「終わったでしょ? 私は自分の気持を全部伝えたわ。でも千香は、陽太と二人だけで話したいみたいだから。私が残る意味もないでしょ」
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