結婚できるの?
「そっか。亜里沙は頑張ってるんだな」

「頑張ってるよ。4月からはダンスの担当もやらせてもらえるし」

「凄いよ、亜里沙は」

「凄くなんかないよ。でも今頑張らなきゃ、絶対後悔するもん」

「そうか……そうだよな……」


陽太は相槌を打つと、猫背になってコーヒーを啜った。

亜里沙も合わせるようにカフェオレを飲む。


「やっぱり俺だけ取り残されてるみたいだよ。俺も頑張らなきゃなぁ」


陽太が実感のこもった声で、しみじみと言った。
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