史上最悪!?な常務と


このひと、酔っ払ってるからまともに断ったところで
なかなか了解はしてくれないだろう。


なんて言ってやろうか。


とにかくこのひとから離れたいっていうことは
はっきりしてるんだから。



「急いでるので…
スミマセン」


そう言いながら力を入れて手を振りほどき、

一歩踏み出す。



うまく逃れることができてホッとしたのもつかの間、

彼はアタシの前に通せんぼするように立ちはだかる。



「飯、おごるからさあ」


やっぱり…。


話、通じてないじゃん。



「結構です」



「飲み、のほうがいい?」


そういう意味じゃない。


「帰ります」



「送ってくから」


ひとりで帰れる!


あー、もうしつこいなあ。

アタシ早く帰りたいのに。


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