史上最悪!?な常務と
こないだまで泣きべそかいてアタシの後ろに隠れてたのに。
まあ、考えたら大学生なんだし。
結局、気がつくとアタシのほうが何かと頼りにしてるかもしれない。
それに妹たちも。
そう、最近の忙しさにかまけて晩ご飯はいつもレナに頼んでるし。
サキだってまだ小学生、
きっと我慢してること多いんじゃないだろうか。
でもみんな頑張ってくれてる。
気付かないうちに成長してるんだろうな。
アタシはショッピングセンターの大きなドアを開けながらケンに尋ねる。
「いろいろ買ってもいい?」
「いいよ、
俺、力有り余ってるから」
「さすが、頼りになる!」
そう言ってふたり顔を合わせて笑う。