史上最悪!?な常務と

「あ…、あのね、…」

そこまで言ってレナは黙りこむ。

そして大きく息をついて、
顔をあげた。


「あのね、お姉ちゃん、
ダンススクールに行きたいの」


「え?」

ダンス?

「うん、わかってる、
お金がたくさんかかることはわかってる。
まだ下にサキもいるし、
お兄ちゃんも高校は公立だったし、
だからわがままってこともわかってる」


必死になって話し始める彼女に手にしていた服をハンガーにかけ直し、
彼女の側へ行く。


「でも今以上に勉強も頑張るから、
絶対に成績は落とさないから…」


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