史上最悪!?な常務と
彼はふっと穏やかな笑顔を見せて顔を近づけてきた、
と思った瞬間、
そっと彼の唇がアタシの唇に触れる。
風の匂い、
草の匂い。
彼の指がアタシの髪を何度もやさしくすいて
さっきと同じような恍惚とした気持ちになる。
だからなのか、
抵抗することもせず彼を受け入れていた。
それは一番最初、
彼の部屋に迎えに行った時にされたような
渇いた中の無稽なものでなく、
やさしくて相手をいたわるような。
彼がアタシのことを想ってくれているというのは…。
本当なのかもしれない。
ずっとこのままでいたいな…、
なんて。
閉じた瞼は彼の姿で影になり、
眩しさを感じないでいたけれど。
ふわりと彼が離れ、
また太陽の光が瞼をさして…、
再び目を閉じたままでも太陽の光が眩しく感じ、
眉をひそめ困ったような顔になる。