ふたつの背中を抱きしめた






「わ、降ってきた。急ごう。」





焦りながら自転車を漕いだ私は、いつもの並木道の前で工事の警備員に停められた。



「すいません、工事中なんで車道の方を通って下さい。」



私はどんどん降ってくる雪に逸る気持ちを抑えて、自転車を降りて押した。




臨時に作られた歩道は大きく車道にはみ出ていて。



私は気を付けながら、自転車を押していたんだけれども。





ほんの。




ほんの小さな段差が






シルバー号の車輪をつまづかせ






私とシルバー号は、大きく車道によろけた。


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