イケメンばっかに囲まれて☆


「…と…し…」


絞り出すような声で俺の名前を呼ぶちや。
その声は、恐怖と驚きが混ざっているようだった。


「ちや…!」


おれは無我夢中でちやに駆け寄り、目の前の男を蹴り倒した。
ひと蹴りで、床にうずくまる男。

すぐさま間風とそうまが駆け寄り、男を取り押さえた。



振り返り見下ろすとちやは、恐怖のあまり震えていた。


しゃがみこみ目を合わせる。
その目には涙がこぼれ落ちそうなほど溜まっていた。


「ちや…」






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