マフィアのボス⇔地味子!?
そしてまた数時間後――
「終わったー!!!」
あたしは大きく背伸びをして、
椅子から立ち上がった。
「お疲れ」
「要ありがとうー、手伝ってくれて」
「ああ、…というか晩飯食ってないな。どうする?」
「んー…適当になんか食べる」
「もう2時だからな…外には行けねぇし…」
「もう2時!?マジで!?やば…また課題が…」
この前も仕事で学校の課題ができなかった。
それに…私の課題は立川達のも入ってて、全部でノート10P以上はある。
「まぁ良いんじゃねぇのか、修二さんは別に学校行かなくてもいいって言ってるし」
「嫌だよ、あたしは普通の生活がしたい!!!」
「普通の生活だろ?」
「いやいや、仕事してる時点で普通じゃないし!!しかもホテルの案件とか対談とか…女子高生がすることじゃないよ」
「まぁ…そうだな」
私は産まれた時点で将来が決まっていた。
私は特に将来の夢とかなかったし、跡継ぎに抵抗はなかった。
お父さんは私が高校に行くのは勝手だけど、仕事との両立が難しくなったら学校を辞めろって言ってる。
今はなんとかなってるけど、
いじめのせいで
キツくなってきたかも…。
「…もうなんかそんな食欲ないし、要のおにぎり食べたい」
「え、そんだけでいいのか?」
「要のおにぎり美味しいし、それで十分!」
「わかった」
要のおにぎりは私が小さい頃から食べてた、私の一番好きな食べ物。
要は10階のキッチンに行って
おにぎりを作った後、
また私の部屋に戻ってきた。
あたしはそのおにぎりを2つ食べて風呂に入り、
眠りについた。