失恋はっぴーえんど


黒い影は俺の前でぴたりと止まる。


「拓斗、おそく、なって、ごめ..っ。」

美緒。

そう言いたかったけど、
喉のあたりで止まってしまった。




「はぁ、はぁ。はぁっ..」


走ってきたせいか、息切れしている。

話をする前に、少し休ませる事にした。






2人、微妙な距離で座り込む。


「...。」
「んっ、」


美緒の頬にペットボトルの
お茶を当てた。



「...飲みかけ。ごめん。」


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