アイリス~不良学園のボス~
店長と話していると、成泰がやってきた。




「ふたりでこそこそと何の話してんだよ?」




別にこそこそと話していたわけじゃないけど、成泰にはそう見えたらしい。





「私の家族の話をしてただけです」


「菖蒲の家族?」


「はい、うち親がいないからその話」




親がいないことを隠しもせず、悲しい話にもならないのはずっと昔からだ。



こうやって私は親がいない現実を受け入れて生きてきた。





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