涙空
「いや、大丈夫」苦笑しながら返す。
ていうか来ちゃったものは仕方ないというか、どうしようもないことはわかってるしね。それくらい、私だって。
園長だという、さっきまで話していた女の人が私を見遣り、また優しく微笑みを零した。
「休日も仕事がある保護者のために園児を預かるんだけどね、今日と明日は、先生方が出張があったりして人数が足りなくてね」
「…はあ」
「それで急遽、園児の面倒を見れる人を探すことにしたんだけど…、…由奈ちゃんが、娘なら出来ますよって言ってくれてね」
「……」
お母さんをちらりと見れば、仕事用に、長い髪をサイドの高い位置で一つに結っていた。
「いきなりごめんなさいね。…でもきっと、この仕事、佳奈ちゃんの進路とか将来の材料になってくれると思うから。今日と明日、よろしくね」