恋が生まれる瞬間
「え?いいの?」


「いいの。断られても困るし。俺こんな甘いの飲めない」



「ありがと」と受け取ろうと手を出すと、サッと手をひっこめられる。



「えっ?」

「ハハハ、お前ってホントニブ過ぎ。あんなに速く走れるのに」




そう言って、差し出した私の手にポンっとミルクティを置いた。



「じゃあな、気をつけて帰れよ」

「あ、ありがとう」
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