夏のオモイデ~打ち上げ花火~【短編】

裕太、涼、私、彩花の順で座った。


私はケータイを取り出して部活の友達にメールした。


『花火始まっちゃったけど、人混みすごくて動けないから第1部は別な場所で見てるね。』


第1部の時間はおよそ30分。その間だけ、涼の隣にいられる。


「涼たち最後までいるの?」


涼を見上げる。涼は花火から目を離し私に笑いかけた。


「いや、第1部が終わったら帰るよ。」


花火で涼の顔が色づく。

涼はまた花火を見上げた。私は花火を見るフリして、涼の横顔を見つめた。












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